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シューベルトの世界


 私にとってとても好きだけれどなかなか上手く弾きこなせない作曲家の一人がシューベルトです。

 シューベルトの音楽は、孤独なさすらい人の音楽とも言われていて、私もシューベルトの音楽の中にある、さみしさと暖かさの入り混じった幻想的な世界に、心がとても惹かれます。


 技術的にはそんなに難しい曲がたくさんあるわけではないのですが、私にとってはシューベルトの世界を表現するのが難しくて、以前シューベルトを演奏したリサイタルを聴きに来てくださった恩師からも厳しいお言葉をいただいたことがあったりして、まだまだ勉強を深めたい作曲家の一人なのです。

 

 先日、久々に時間ができたので、シーズンオフになった霧ヶ峰に行ってきました。誰もいない、霧で真っ白の高原を歩いていると、とてもさみしくて、でも霧につつまれた山がとてもきれいで、すこしだけシューベルトの心がわかったような気持ちになりました。


 そんなことを考えながら森を抜けた帰り道の途中、なんと熊を見てしまったのです・・・!20m位離れたところに子熊らしき黒い物体が動いていて、そして私達の歩く道あちこちにフンが・・・!

 あわててリュックサックから熊よけの鈴を出して、必死で鳴らしながら帰りました。


 後日この話を小学生の生徒さんにしたら、「いいなあ、私も熊見たい。」と、なんともかわいい返事が返ってきましたが、(彼女は小さな頃レッスン室で『森のくまさん』の替え歌を披露してくれたユニークな子なのです。)実際に熊を見てしまうと、怖いものですね・・・。帰り道ではシューベルトのこともすっかり頭から出て行ってしまいました。


そんなわけで、まだまだシューベルトへの道のりは長そうです。   

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